ハイフ(HIFU)とは
最終更新日:2026年9月19日
「たるみ・フェイスラインのもたつきが気になるけれど、切る施術は怖い」。そんな悩みに対して広く知られるようになったのがハイフ(HIFU)です。ただし、この数年で状況は大きく変わりました。2024年6月、厚生労働省は「HIFUの照射は医行為」と通知し、エステサロンではハイフを受けられなくなっています。この記事では、ハイフの仕組み、エステで受けられなくなった経緯、医療ハイフの費用・痛み・ダウンタイム、そして「エステで受けられるリフトケア」の選択肢と選び方を、2026年時点の情報で整理します。

ハイフ(HIFU)とは
HIFU(ハイフ/High-Intensity Focused Ultrasound=高密度焦点式超音波)は、超音波を一点に集めて熱エネルギーを発生させる技術です。虫めがねで光を集めると一点が熱くなるのと同じ原理で、肌表面を傷つけずに、設定した深さ(1.5mm/3.0mm/4.5mm など)にだけ65〜70℃の熱凝固点を作ります。もともとは前立腺や子宮筋腫などの治療に使われてきた医療技術で、美容領域では肌の土台であるSMAS層(筋膜)に熱を届け、たるみの引き締めやリフトを目的に使われます。
ハイフの原理・仕組み
熱凝固点ができると、その部分のコラーゲン線維が収縮して即時の引き締まり感が生まれ、さらに熱による創傷治癒の過程で新しいコラーゲンが作られ、数週間〜数か月かけてハリが育つとされています。効果は「施術直後の引き締まり」と「1〜3か月後のじわじわした変化」の2段階で、持続は半年〜1年程度が一般的です。
その一方で、狙った深さにピンポイントで高熱を作る技術であるため、深さや出力の設定を誤ると神経・血管・骨膜を傷つけるリスクがあります。ここが、後述する「エステでは行えない」と判断された理由につながります。
エステでハイフが受けられなくなった経緯
- 2023年3月:消費者安全調査委員会が事故を調査——エステサロン等でのHIFU施術による神経の損傷、熱傷による水ぶくれや色素沈着、目のかすみ(急性白内障)などの事故事例が相当数報告され、国に対策を求めました。
- 2023年:消費者庁が注意喚起——医師以外によるHIFU施術を受けないよう呼びかけ。
- 2024年6月7日:厚生労働省が通知——「HIFUを人体に照射し、細胞に熱凝固を起こさせ得る行為」は医療用・非医療用の機器を問わず医師法上の医行為に該当し、医師が医療提供施設で行う場合を除いて実施できない、と全国に通知。都道府県には違反行為の調査・指導を求めました。
ここがポイント
この通知以降、いわゆる「エステハイフ」は法律上提供できなくなりました。現在「エステでハイフが受けられる」とうたう店舗があれば、注意が必要です。エステサロンが提供できるのは、超音波を一点に集束させて熱凝固を起こすHIFUではなく、温感や振動で巡りをサポートする超音波ケア、高周波(RF)で面を温めるリフトケア、EMS、ハンドケアといった、エステティックの範囲の美容ケアです。
医療ハイフの費用・痛み・ダウンタイム
| 項目 | 医療ハイフ(一般的な目安) |
|---|---|
| 提供場所 | 美容クリニック・美容皮膚科(医師または医師の指示のもと看護師が実施) |
| 費用(顔全体・1回) | 5万〜20万円程度(機種・範囲・ショット数で大きく変動) |
| 痛み | 骨に響くような痛み・チクッとした熱感。麻酔クリームを使うことも |
| ダウンタイム | 赤み・腫れ・筋肉痛のような違和感が数日〜1週間出ることがある |
| 頻度 | 半年〜1年に1回 |
| 向いている方 | 短期間でしっかり変化を求める方、たるみが進んでいる方 |
医療ハイフは「一度で大きく変える」ことができる反面、痛み・費用・ダウンタイムの負担が大きく、「そこまでではない」「まずは手軽に始めたい」という方には合わないことも多い施術です。実際にハイフを検討する方の多くは、「フェイスラインを整えたい」「顔をすっきりさせたい」というニーズで、必ずしも医療ハイフの強さを必要としていません。
エステで受けられるリフトケアの選択肢

| 施術 | 主な作用 | 届く層 | 体感 | 向いている悩み |
|---|---|---|---|---|
| 高周波(RF)リフトケア | 高周波で肌の土台まで「面」で温め、引き締め・ハリ感 | 真皮〜脂肪層〜土台(モノポーラ) | じんわり温かい・痛み少なめ | フェイスライン・頬のハリ・ほうれい線まわり |
| 超音波(非集束)ケア | 温感と振動で巡りをサポート、むくみをすっきり | 表層〜中間層 | 心地よい温感 | むくみ・フェイスラインのもたつき |
| EMS | 電気刺激で表情筋を動かす | 筋肉 | ピクピクした刺激 | 表情筋のゆるみ・口角 |
| プラズマ美容 | 肌コンディション・美容成分の導入をサポート | 主に表層 | ほぼ無刺激 | 毛穴・ニキビ・くすみ |
| ハンド・リンパケア | 手技で巡りを整える | 表層〜筋肉 | リラックス | むくみ・こわばり |
なかでも高周波(RF)は、医療のリフト機器でも使われる6.78MHz帯を採用した機器がサロン向けに登場し、「ハイフだけに頼らない」リフトケアの中心になりつつあります。ハイフが「点」で狙うのに対し、高周波は「面」でじっくり温めるため刺激が少なく、2〜4週間ごとに続けて土台を育てる使い方ができます。
エステのリフトケアを選ぶメリット
- 痛みがマイルドで、リフトケアが初めての方も受けやすい
- ダウンタイムがほぼなく、当日からメイク・予定がいつも通り
- 1回あたりが手ごろで、コース契約なしの都度払いで続けやすい
- フェイシャルや美容成分ケアと同じサロンで、同じ日に組み合わせられる
- カウンセリングで「医療の方が向いている」と判断した場合は提携クリニックを案内してもらえる
「重度のたるみを短期間で」という方には医療ハイフという選択肢があり、「気になり始めのたるみを、痛みなく続けやすい形で整えたい」という多くの方には、エステの高周波・超音波リフトケアが向いています。目的とライフスタイルで選ぶのが正解です。
向いている方・向かない方(エステのリフトケア)
向いている方
- フェイスライン・あご下のもたつき、たるみが気になり始めた方
- 切る施術・注射・強い痛みは避けたいが、引き締めケアをしたい方
- ダウンタイムを取れない、続けやすさを重視する方
- ハリ感の低下、くすみが気になる方
向かない方・注意点
- 妊娠中・授乳中の方
- 施術部位に金属プレート・金の糸・注入物がある方(要相談)
- ペースメーカー等の電子機器を体内に入れている方
- 施術部位に炎症・傷・皮膚疾患がある方
- 重度のたるみで医療的な治療が適している方(医療機関へ)
エステで行うリフトケアは美容目的の施術であり、医療行為ではありません。効果の感じ方には個人差があり、保証するものではありません。
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※ 本記事は一般的な情報の解説です。エステサロンのリフトケアはエステティックの範囲の美容ケアであり、医療行為ではありません。効果には個人差があり、保証するものではありません。医療ハイフの費用・体感は施設により異なります。
参考:消費者安全調査委員会「エステサロン等でのHIFU(ハイフ)による事故」事故等原因調査報告書(2023年3月29日)、厚生労働省 医政医発0607第1号「医師免許を有しない者が行った高密度焦点式超音波を用いた施術について」(2024年6月7日)
💬 よくある質問
Q. エステでハイフは受けられますか?
A. 受けられません。2024年6月7日の厚生労働省通知により、HIFU(高密度焦点式超音波)を照射して熱凝固を起こす行為は医師法上の医行為とされ、医師が医療提供施設で行う場合を除いて実施できなくなりました。エステサロンで提供できるのは、高周波(RF)や非集束の超音波、EMS、ハンドケアなどエステティックの範囲のリフトケアです。
Q. ハイフの代わりにエステで受けられるリフトケアはありますか?
A. 高周波(RF)リフトケアが中心です。ハイフが超音波を一点に集めて狙うのに対し、高周波は肌の土台まで「面」で温めて引き締め・ハリ感をサポートします。痛みが少なくダウンタイムがなく、2〜4週間ごとに続けられます。Lily では 6.78MHz 高周波の HIFace(ハイフェイス)を導入しています。
Q. 医療ハイフの費用と痛みはどのくらいですか?
A. 顔全体1回で5万〜20万円程度が一般的な目安で、機種・範囲・ショット数で大きく変わります。骨に響くような痛みや熱感があり、麻酔クリームを使うこともあります。赤み・腫れ・筋肉痛のような違和感が数日〜1週間出ることがあり、頻度は半年〜1年に1回です。施設により異なります。
Q. ハイフの効果はいつから、どのくらい持ちますか?
A. 施術直後の引き締まり感と、1〜3か月後にコラーゲンが作られることによるじわじわした変化の2段階があり、持続は半年〜1年程度とされています。医療機関での施術の一般的な目安で、個人差があります。
Q. 重度のたるみはエステで対応できますか?
A. エステのリフトケアは美容目的の施術で、たるみやシワの治療はできません。重度のたるみで医療的なリフト治療が適している場合は医療機関という選択肢があります。Lily ではカウンセリングで医療の方が向いていると判断した場合、提携クリニックをご案内します。